条件はそろっているのに気持ちが追いつかないとき — 結婚準備度を分ける二つの軸
気持ちが先に立つ人と、暮らしの絵が先に立つ人。結婚の話で語尾がにごる理由と、準備できたという思い込みがどこから来るのかを見ていきます。
周りはみんないいねと言ってくれます。条件も噛み合っています。それなのに気持ちが追いつきません。理由を説明できないので、よけいに苦しくなります。
反対のパターンもあります。気持ちは満点なのに、貯金や住まいの話になると白紙です。会話がいつも感情のところで止まります。
結婚準備度がややこしいのは、この二つが別々に動くからです。気持ちが決まったかと暮らしの絵が描けたかは、まったく違う質問です。
気持ちが先に立つ側
ハート先行タイプは、この人と暮らしたいという確信がはっきりしています。落とし穴は、現実の話を先送りにすることです。愛が足りないのではなく計算がないだけで、それは時間が経っても勝手には埋まりません。「好きなだけじゃ足りないよ」と言われると寂しくなりますが、その言葉のほうが正しいのです。
つぼみキープタイプは、相手は決まっているのに残りがまだです。仕事も貯金も片づいていません。落とし穴は、いつまで準備するのかを口にしないこと。待つ側は終わりが見えないと疲れます。来年の春ごろ、くらいのだいたいの時期があるだけでも空気が変わります。
暮らしの絵が先に立つ側
条件満点モヤモヤタイプは、両家顔合わせの話が出た瞬間に胸が重くなります。「何が引っかかってるの」と聞かれても答えられません。落とし穴は、そのもやもやを先送りし続けることです。理由のないためらいにはたいてい理由があり、あとで気づくほど痛みます。
エンドレス品定めタイプは、この人でいいのか、今でいいのか、もっといい選択はないのかをずっと測っています。基準が毎回ひとつずつ増えるので終わりません。落とし穴は、確信を決断の条件にしていること。確信は、決めたあとに育てていくものに近いのです。
両方そろって見える側
スタンバイ完了タイプは、計算がもう済んでいます。予算も住む街も、挨拶に行く時期も決まっています。落とし穴は、準備できた自分と準備できた関係を同じものだと見ることです。自分の準備が終わっても、二人の準備が終わったわけではありません。
レンガ積み上げタイプは、お金を貯めて、部屋を探して、両家に挨拶して、と順番どおりに進みます。急がない代わりに、一度決めた順番を変えません。落とし穴は、条件がそろうまで待ってしまうこと。完璧な時期は来ませんし、その間に関係の温度は静かに下がります。
まだそこではない側
ナガレ任せタイプは、周りがみんな入籍していくので、自分もしないといけない気がしています。落とし穴は、決断を他人の速さに合わせたこと。あとで後悔したとき、その矢が相手に向かうのがいちばん危ないところです。
マイペース最優先タイプは、結婚より先に終わらせたいことがあります。落とし穴は、自分の計画に相手の時間を入れていないこと。待ってほしいという言葉には、いつまでかが一緒にいる必要があります。
準備できた、という思い込み
八つのタイプのうち「もう準備できた」と感じるのは二つだけで、その二つにも落とし穴があります。結婚準備度は一人の状態ではなく、二人が同じページを開いているかの問題だからです。
自分が100でも相手が40なら、関係は40です。準備できたからと押せば、相手は流されます。結納をどうするか、入籍と式のどちらを先にするか、お盆や年末に両家をどう回るか。もめるのはたいてい、こうした具体の手前で二人の温度が違っていたときです。
だから自分の準備度を知ることより、相手の準備度を聞いてみることのほうが先です。今日の帰り道に一文だけで足ります。
結婚準備度診断は、12問で気持ち・イメージ・ペースの三つの軸を測ります。ひとりで終わらせず、二人で別々に受けて結果を見せ合うと、そこから会話が始まります。