自己肯定感が低い人の特徴 — 「高い・低い」より大事な揺れ方の話
ほめられても受け取れない、人と比べて落ちこむ。自己肯定感が低い人によくある特徴と、無理に上げようとしないほうがいい理由、揺れにくくするための現実的な方法を整理しました。

ほめられても「いやいや」と打ち消してしまう。人のSNSを見ると落ちこむ。失敗を何日も引きずる。
こうした状態は、よく「自己肯定感が低い」と言われます。内閣府の国際比較調査でも、「自分自身に満足している」と答える日本の若者の割合は、ほかの国より低い結果がくり返し出ています。
ただ、自己肯定感は高いか低いかの一本の物差しだけでは見えません。何によって上がり、何によって下がるのかのほうが、ずっと大事です。
自己肯定感が低い人によくある特徴
- ほめられると、否定する言葉が先に出る
- 長所より短所のほうがすぐに思い浮かぶ
- 人と比べて、自分が劣っている部分ばかり目に入る
- 頼まれると、嫌でも断れない
- 失敗しそうなことには、最初から手を挙げない
- 返信が遅いだけで、嫌われたのではと考える
いくつか当てはまっても、それだけで問題があるわけではありません。誰でも、疲れている時期には増えるものです。
同じ「低い」でも、中身が違う
上の特徴を見ると、実は向きがばらばらです。
成果で上下する人は、結果が出ている間は自信があり、出ないと急に崩れます。外から見ると自己肯定感が高そうに見えることもあります。
人の反応で上下する人は、好かれている実感があれば安定し、冷たくされると一気に揺れます。
自分への採点がからい人は、十分にできていても「まだ足りない」と感じます。
最初から期待を下げている人は、揺れは小さいのですが、そのぶん挑戦も小さくなります。
心理学では、成果や評価がそろったときだけ自分を認められる状態を「随伴性自尊心」と呼ぶことがあります。条件がそろっている間は高く見えるので、低いという自覚がないまま疲れていく人も少なくありません。
無理に「上げよう」としないほうがいい理由
「自己肯定感を上げよう」と思うほど、うまくいかないことがあります。
上げることが新しい目標になると、上がらない自分をまた責める材料が増えるからです。「ポジティブに考えなきゃ」と思った瞬間に、考えられない自分が減点対象になります。
目指すのは、高くすることより、揺れ幅を小さくすることです。
揺れにくくするための三つの方法
1. 結果と関係のない「自分のいいところ」を持つ 成績や評価で上下する人ほど、成果がなくても残る良さを一つ書き出しておくと効きます。「人の話を最後まで聞ける」くらいの小さなもので十分です。
2. 人の反応を見る前に、自分の感想を決める 投稿や発言のあと、反応を見る前に「自分はどう思ったか」を先に置いておきます。判断の順番を変えるだけで、他人の反応に振り回されにくくなります。
3. 自分にかける言葉を、友達向けにそろえる 同じ失敗を友達がしたら、何と声をかけるか。その言葉を自分にもそのまま使います。自分にだけ厳しい採点表を、人に向けるときと同じ基準に戻す方法です。
まとめ
自己肯定感が低いと感じるときは、低いかどうかより、何で上下しているのかを見るほうが手がかりになります。成果、人の反応、自分の基準、予防線。揺れ方がわかれば、対処の仕方も変わります。
なお、気分の落ちこみが長く続いて日常生活に支障が出ている場合は、ひとりで抱えずに医療機関や専門の窓口に相談してください。
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